新・ドイツ小麦粉事情

前回、日本に帰った時に、旦那ママにホームベーカリーを買ってもらい、こちらに持ち帰った後
から、すっかりホームベーカリーでのパン作りにハマってしまいました。はまればはまるほど、
どんどん泥沼化していくパン作りの世界(笑)の扉をついに開けてしまいました。

パン作りといっても、ほとんどHBがやってくれるので私は材料を投入するだけなのですよ。
それでもうまくいかないことが多くて苦戦しています。でもとりあえずは何をどうしても
お味は合格、しかしその外見!ふくらまなかったり格好が悪かったり。
日本の有名ホテル並みといかなくても、高さが欲しい。

そこでまず始めたのが主原料である小麦粉の研究(笑)というか見直し。

以前、小麦粉のことは書いたことがあるのですが、ドイツの小麦粉はタイプ別で405とか550とか
数字がついています。当時よくよく調べないまま、付け焼刃的に拾ったネット情報や、そして
主婦友の間でも(初期のテーマですね・笑)よく言われるように
「ドイツの小麦粉タイプ405は日本でいう薄力粉、550は強力粉にあたる」と思って
使ってきました。そう信じていたし、実際にそう使って別に問題はなかったので。。
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タイプによって絵が変わる時もありますが、数字の表記のみが違うメーカーも

この式にのっとり、HBのパン作りには強力粉が必要なので、ドイツのタイプ550を
使ったのですがどうも高さが足りない。
疑問その1.タイプ550は強力粉ではないのか?
そこで、メーカーによっても違うと聞いたので、他メーカーを使ったり、550が切れたときは、
タイプ405でもいっか~~と405を使ったりもしました。でも結果があまり変わらない。
疑問その2.もしかしてタイプ405と550ってそんなに違わない?

そして調べていくうちに、ドイツと日本では小麦粉の分類基準が違うことがわかりました。
今や、この手の情報はわんさか載っていて、え、もしかして常識だったの?と今さらびっくり(爆)
いや~~~ 今まで使えればいいって思ってたから、全然気にしてなかったー。
(でも実は何年か前に小麦粉のことをこのブログでも書いてるんです。で、基準が違うとかちゃんと自分で書いてあった。
でも何が違うのかよく調べていなかったし、全く実感していなくて、今回改めてびっくりしたのでした。)


さてその基準なのですが(今回はWikiを参考にしますよ)
日本の小麦粉はそこに含まれているたんぱく質の量によって分類されています。
薄力粉(8.5%以下)<中力粉(9%前後)<強力粉(12%以上)です。

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たんぱく質は(形成過程は割愛)”グルテン”です。
このグルテンはパンのふくらみの元です。

しかーーーし!ドイツの小麦粉は、そこに含まれているミネラルの量が基準なのです。
タイプ405(ミネラル0.5%以下)<550(0.63%)<630…全粒粉Vollkornと分類されます。
405は白色の粉ですが、数字があがるにつれて茶色っぽくなっていきます。(これは精製度が
低いとミネラル分が高くなることが関係しています)
どっちにしろグルテン関係ない(爆!!)
じゃあ、日本の基準になっているたんぱく質(グルテン)は?と成分表を見てみると
タイプ405も550も10~11%前後(※私のまわり(スーパー、BIO)で売っている粉など
自分の目で確認できたものを基準にしています)。
び・・・微妙ーーー!!
グルテンという観点から見ると、ドイツのタイプ405も550もギリギリ日本の強力粉には
届かない中力粉ぐらいですかね。
よって日本の強力粉=ドイツの550タイプは100%イコールではないということが
わかりました。薄力粉も同じことが言えます。
シフォンケーキを作るにしてはドイツの小麦粉だと少したんぱく質の量が多いのかも。。
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ビタミン配合の小麦粉(右)も。粉が細かくてパン向きではありませんでした

あいたたーーー!小麦粉はそもそもの基準が違う食材だったのね~~~。
ちなみにこの基準、アメリカは日本と同じたんぱく質基準で(というか日本が小麦粉を
アメリカから輸入してるから?)欧州グループのフランスやイタリアはドイツと同じ
ミネラル基準(灰分量)のようです。

♪薄力もねえ、♪強力もねえ オラ こんな国いやだ~~ 日本へ帰るだーーーー

ちょっと待った~~~~~!!!

ただこれはあくまで日本相当の、という意味で、ドイツの基準からすればタイプ405が
いわゆる家庭用の小麦粉でケーキ、お菓子向け、550はケーキ他、パイやピザなどの生地、
パンなどあらゆる目的に使用可能、となっています(なので主婦情報も間違っているわけでは
ないのです)。でも先にも書きましたように、メーカー、そして麦の品種によっても多少の違いが
あるので、550でも製菓用と書かれている小麦粉もあります(上の写真左。たんぱく質10グラム
程度なので、同じ条件で焼くと他のに比べてパンのふくらみはあまりよくありませんでした)。

しかも!これ大事です!繰り返しますが、メーカーによってたんぱく質の量が違うドイツの
小麦粉。たまに12%(強力粉相当)の小麦粉があるのです。しかも意外にそのタイプが405
だったりしてね。。
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例えばEDEKAの小麦粉のひとつにプロ用とうたってありますが、これはたんぱく質の量が
12.8%あります。そして表にはこの小麦粉の売りポイントとして、ボリュームを出すために
たんぱく質量の多い麦の品種を使っている旨が記載してあります。
これでパンを焼いたら、口当たりは軽めでわりと高さもありました。
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上から2番目Eiweissがたんぱく質にあたります

やはり麦の品種はひとつのポイントですね。
もし日本のに近い小麦粉を探したいと思ったら、タイプの数字にこだわるのではなく、
成分表を見るというのもひとつの手かな~とは思います。が、たんぱく質のパーセンテージ
だけですべてが決まるというわけでもないと思うし、精製の過程とかいろんな要素が
関わってくるので難しいですね。専門家ではないので、断言できることはありません。

調べていると、パン作りに関して言えば、グルテンが足りないならグルテンを自分で追加、
という方法もあるらしいのですが、昨今グルテンフリーダイエットなるものが流行っている上に、
アレルギー、糖質の問題などを考えると時代に逆行して、むやみにグルテンを入れるのも
なんなので、個人的には別の方法を選びたいと思っています。

それにふくらみは決してケーキでもパンでも小麦粉だけで決まるものではありません。
それ以外の材料、量、温度、いろんなことが大いに関係してきますよね。
現にタイプ450、550などを使用してもレシピを工夫したりして、高さのあるパンを
作っていらっしゃるドイツ在住の主婦の方はたくさんいらっしゃいます。

また日本が米大国であるように、ドイツはパン大国。それだけ誇れる粉類がたくさんあるのです。
私も小麦粉をタイプ別に試作するよりも、最近は横滑りして、いろいろな麦(ライ麦とか
スペルト小麦)、全粒粉などを使用してパン作りを試みています。

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ふくらみの観点から興味が出てきた粉ワールド、もはやその追及はさて置き(笑)今は
ドイツにいる利点を生かし、且つ栄養的なことに重きを置いてパン作りに励む今日この頃です。
粉の種類はまた別の機会に追々。(しかもライ麦まで手を出しちゃうと今度はサワー種発酵
という別のテーマに飛んでしまいます。。)そして小麦粉も良いものを見つけられたら
発表いたします。

いろいろと細かい話になってしまいましたが、これはあくまで”日本風に”パンを焼く(小麦粉の
質が影響する)ということが前提の話です。普段ホットケーキとかお好み焼きとかを焼いたり、
クリームソースだの、衣を付けるだの、、という分にはたんぱく質があーだーこーだと
こだわる必要はないと思います。

あー、粉のことばっかり考えてたら疲れたわー。ご飯たいてこよー。(爆!!)





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by miho-berlin | 2014-02-17 07:16 | ドイツのKucheから

もう旅行者ではない、寝ても覚めてもここはベルリン、毎日ベルリン!品川OLが結婚を機に2008年渡独。縁もゆかりもなかったこの街で奮闘する主婦&新米ママのベルリン生活。


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