ベルリンで見た「家族」の物語(ベルリン映画祭)

今年のベルリナーレで見た作品を書いておきます。

まず「東京家族」(山田洋次監督)。
この作品は「東京物語」(小津安二郎監督)のオマージュ作品とのこと。

ちょうどベルリナーレでも「東京物語」が一度だけ上映される機会があったので、
「東京家族」を見る前に「東京物語」を見に行きました。
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恥ずかしながら初めて見た小津監督の作品。ドイツ人は小津ファンの人も多く、
上映当日もまわりを見ると地元の人が多かったです。
いや~~~~ 正直、心底感動しました。。すごくハッピーな内容ではないのですが、
なんだかすごく素敵なものを見させてもらったような・・・なんででしょう。。心に沁みます。
日本人として、見て良かったなあと思える作品でした。

しかし多くの人に愛され、世界の映画監督が選ぶ優れた作品としても上位に挙がる同作品。
日本人でなくとも何か人として、親・子、家族を持つものとして通じるものがあるんでしょうね。。
ドイツ人の人も感動に泣いていました。
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そしてしっかり予習?をしてから見た「東京家族」。
まさに「東京物語」の現代版です。(新幹線の品川駅&スタバ、懐かしかったです・・・)
もちろんストーリーや設定には多少の変更はあるものの、セリフも一部同じ、
登場人物の名前も同じでここまで寄せてあるとは思いませんでした。

良いお話でしたよ。いつの時代も、それぞれの立場に言い分や深い想いがあるものですね。。

両作品を比べるには私はあまりに素人ですが、両方見ることができて良かったです。
「東京家族」は日本でも公開中。「東京物語」も併せて見ると面白いと思います。
蛇足ですが、すき焼きが食べたくなりました(笑)。

他に見たのは「先祖になる」(池谷薫監督)。
岩手に住む77歳のおじいちゃんの震災後の再生ドキュメンタリー。
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やっぱり人生の先輩って侮れないなあと思いました。
震災にまつわる悲しさや辛さをぐっと心に抱えながらも、力強く夢と明日に向かう姿に
元気と希望をもらいました。
おじいちゃんが主人公ですが、まわりで支える人たち、そして地域の組合を解散しない、
と涙ながらに訴える若い層の姿を見て、こちらも涙が止まりませんでした。
震災から日が経つにつれ、映像などを見る機会も少なくなってきていますが、
被害にあわれた方が闘っている日々はまだ続いている、という現状を再認識。

ベルリナーレでは特別賞を受賞し、日本でも先週から公開されているそうです。

そして船橋淳監督の「桜並木の満開の下に」。
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昨年の同監督の震災ドキュメンタリー「Nuclear Nation」(原発事故のため、双葉町の故郷を
離れて、避難所生活を送る方々を追った映画)に続き、今年も出品。

昨年のドキュメンタリーを見て、厳しい現実を突きつけられましたが(でもそれも真実。
忘れてはいけませんね・・・)今年は普通にラブストーリー。しかし震災後、という背景を持ちます。

上映後の質疑応答で監督が登場。今回は直接ではなく間接的に震災後の日本(人に漂うもの)
を描いたとのこと。ラスト、私個人としては納得できたけど、ドイツ人にはどう映ったのか?!
ラストに関する質問が多く見られました。
これまた蛇足ですが、日本の桜が見たくなりました(爆)。

日本では4月から公開とのことです。

今年見たのは全部、日本の映画でしたが、すっかり堪能してきました。
今回は”家族”(や、特に上の3本は”父”)の姿が印象的でした。
そして4本とも、先にも書きましたが、それぞれの立場に想いや苦悩があり、それらが
別の誰かのものと重なるには喜びも切なさもあるんだなと思いました。深いです。

いやぁ、映画って本当にいいもんですね~(水野さんへのオマージュ?!笑)

*写真は全てベルリナーレ公式HPより拝借。
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by miho-berlin | 2013-02-21 06:29 | ベルリン映画祭/演劇

もう旅行者ではない、寝ても覚めてもここはベルリン、毎日ベルリン!品川OLが結婚を機に2008年渡独。縁もゆかりもなかったこの街で奮闘する主婦&新米ママのベルリン生活。


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